

左右打出角は、ボールがターゲットラインに対してどの方向へ打ち出されたかを表すデータ項目です。
ボールがターゲットの右に出たのか、左に出たのか、あるいはまっすぐ打ち出されたのかを数値化できます。重要なのは、左右打出角は「ボールのスタート方向」を示すものであり、ショットの曲がり方を示すデータではないという点です。
Trackmanでは、ボールがクラブフェイスから離れた直後の移動方向を基準に計測します。
左右打出角の見方
左右打出角は度(°)で表示されます。
プラス(+)の値:ターゲットラインより右に打ち出された
マイナス(-)の値:ターゲットラインより左に打ち出された
0.0度:ターゲットへ真っすぐ打ち出された
数値が大きいほど、ボールのスタート方向はターゲットラインから大きく外れていることを意味します。
一般的には次のように考えることができます。
プラス方向:プッシュ
マイナス方向:プル
0度付近:ストレート
左右打出角は「曲がり」を表すデータではない
左右打出角は、ボールが飛び出した瞬間の方向を示します。
その後にボールがフェードしたのか、ドローしたのか、あるいは大きくスライスやフックしたのかは、このデータだけでは分かりません。
例えば、左右打出角が−2.0度の場合、ボールはターゲットラインの左へ打ち出されています。しかし、その後に右へ曲がれば最終的にはターゲット付近へ戻る可能性もあります。
そのため、ショット全体を分析する際は、左右打出角とスピン軸の傾きなどを組み合わせて確認することが重要です。
左右打出角から分かるターゲットラインとのズレ
左右打出角から、一定距離地点でどれだけターゲットラインから外れているかを計算できます。
例えば、
左右打出角 −2.0度 → 100ヤード地点で約3.5ヤード左
左右打出角 −2.0度 → 200ヤード地点で約7.0ヤード左
また、
左右打出角 −4.0度 → 100ヤード地点で約7.0ヤード左
左右打出角 −4.0度 → 200ヤード地点で約14.0ヤード左
これらは左右打出角だけを基準にした計算であり、ボールの曲がりは考慮されていません。
左右打出角の目安
100ヤード地点
−1度 = 1.7ヤード左
−3度 = 5.2ヤード左
+2度 = 3.4ヤード右
+4度 = 7.0ヤード右
200ヤード地点
−1度 = 3.5ヤード左
−3度 = 10.5ヤード左
+2度 = 7.0ヤード右
+4度 = 14.0ヤード右
300ヤード地点
−1度 = 5.2ヤード左
−3度 = 15.7ヤード左
+2度 = 10.5ヤード右
+4度 = 20.9ヤード右
テクニカル定義
ボールがクラブフェイスから離れた直後(インパクト直後)の、ボール重心の移動方向がターゲットラインに対してなす水平角度。
左右打出角を活用するためのポイント
トラックマンユニバーシティのマスターが、レッスンやクラブフィッティングの現場で重視しているポイントをご紹介します。
ボールを「曲げて戻す」ためのスタート方向を確認する
Chris Brook(PGA International Golf Coach/英国)
常にターゲットへ真っすぐ打ち出すことだけが正解ではありません。意図した弾道を作るために、あえて左右打出角をターゲットラインから外して設定する考え方もあります。
例えば、ターゲットの右へ4度打ち出し、その後にボールをターゲット方向へ戻すようなショットでは、アドレス時やインパクト時のフェイスアングルが重要になります。
「打ち出しの窓」を通せているか確認する
Mark Anderson(Philadelphia Cricket Club/米国)
目標方向へボールを運ぶためには、まず正しい方向へ打ち出す必要があります。
左右打出角は、狙った方向へボールをスタートさせるための「窓」のような存在です。たとえ曲がり量が適切であっても、その窓を外してしまうとターゲットへ戻すことは難しくなります。
左右打出角とスピン軸のバランスを見直す
Ryan Johnson( Carl's Golfland/米国)
左右打出角が大きく左や右へ偏ると、ボールをターゲットへ戻すために、より大きなスピン軸の傾きが必要になります。
その結果、ショットのばらつきが大きくなる可能性があります。安定したショットを目指す場合は、左右打出角を±2度以内に収められているか確認することが参考になります。
次に読みたい関連記事
左右打出角は、ボールの打ち出しを理解するための重要なデータ項目です。さらに理解を深めるために、フェイスアングル、クラブパス、スピン軸の傾きなどの記事もぜひご覧ください。これらのデータがどのように関係し合い、ショット結果に影響を与えているのかを知ることで、自身のパフォーマンスをより多角的に分析できるようになります。







